見たもの、聴いたもの、大好きなもの
2007-04-14T23:37:55+09:00
yukarian1
好きな映画の感想など、思いのままに書いています。mail ra_ru_ro@hotmail.com
Excite Blog
リバティーン
http://yukarian.exblog.jp/4577391/
2006-05-06T02:35:00+09:00
2007-04-14T23:29:39+09:00
2006-05-06T02:35:58+09:00
yukarian1
映画
監督 ローレンス・ダンモア
出演 ジョニー・デップ 、サマンサ・モートン 、ジョン・マルコヴィッチ 、ロザムンド・パイク 、トム・ホランダー
ジョニー・デップ演じるロチェスター伯爵は、実在の人物だそうである。清教徒革命の後。議会政治が始まり、チャールズ2世が即位し、イギリスの社会が大きく変わろうとしている時代。キリスト教的なモラル、古い権威や、価値観と戦って、凄まじい人生を送った、放蕩の詩人ロチェスター伯爵の物語である。彼は、王制を批判した劇を作り、娼館に通い、浴びるほど酒を飲んで、自堕落な生活を送る。彼は、時代の申し子のようでもある。また、滅び行く貴族である自分を、自虐的に演じているようでもある。女たらしで、美男だった彼が、梅毒に侵され、見るも無残な姿に変わっていく様は、あまりに痛々しい。
物語の終盤、「カトリック信者は王位を継承できない」という法案が可決されようとしていた時、ロチェスターは、杖をつき、鼻にマスクをあてて、議会に現れる。「そんなくだらない法案は即刻却下するべく、動議を提出する」と彼が演説すると、拍手が起こる。「やっと、私の力になってくれたな」と、王がロチェスターに話しかけると、彼は言う。「あなたのために、やったのではない。私のためだ」と。彼は、清教徒か、カトリックか、など、人としての価値に何の問題もない、と言いたかったのだろう。
しかし、そんな彼も、心から愛し目をかけてきた女優に、「私はあなたに飽きたのよ」と冷たく言われる。一市民であり、女性である彼女が「誰の庇護も受けずに『自分自身』として生きていく」「不実の愛より栄光が欲しい」と言うのを、辛そうな、また感慨深げな表情で聞くロチェスター。彼もまた、滅び行く側の人間だった。
ジョニー・デップの鬼気迫る演技が、心に強烈な印象を残す。こんな生き方をした人がいたのだ、と、覚えておきたいと思った。
お勧め度★★★★☆
]]>
ニュー・ワールド
http://yukarian.exblog.jp/4474273/
2006-04-24T21:36:00+09:00
2006-05-02T23:02:27+09:00
2006-04-24T21:36:37+09:00
yukarian1
映画
脚本 テレンス・マリック
音楽 ジェームズ・ホーナー
出演 コリン・ファレル 、クオリアンカ・キルヒャー 、クリストファー・プラマー 、クリスチャン・ベイル 、オーガスト・シェレンバーグ
音が、すばらしいのである。心と緩やかに一体化し、やがて胸の奥を鼓舞するような音楽。地面を這い、草原を吹き抜ける風の音。虫や鳥や目に見えない生き物が、うっそうと息づいているような音。そして、映像の美しさは圧巻!である。品が良いと言ってしまうと、薄っぺらに聞こえるかもしれないが、作り手の高貴な魂が感じられるカメラワークだと思った。
肝心なストーリーは、実話をもとに作られている。1607年、北アメリカに漂着したイギリス船。そこに暮らしていたネイティブアメリカンの、王の末娘ポカホンタスの物語である。彼女は、生涯で2度恋をする。1人目の相手は、漂着した船から交渉にやってきたイギリス人冒険家スミス。彼は、ネイティブ達の自然の中の暮らしにすぐに順応し、彼らの良さを理解する。スミスは、文明の国からやってきたが、野生の輝きを持った男性である。ポカホンタスとスミスの、愛情を育んでいく様子は、太陽と豊かな自然の中、アダムとイブを彷彿とさせるほどに、純粋で美しい。けれども、スミスは、彼女の元を去っていくのである。「溺死した」と、仲間に嘘を言わせて。
次に現れるのが、イギリス人貴族ロルフである。彼は、彼女の姿に癒され、結婚を申し込む。スミスを忘れられないままに、ロルフと結婚するポカホンタス。ロルフは、スミスのような野性味や、しなやかさはないけれど、知性と優しさを兼ね備えた、包容力のある男性である。眼差しが深い。私は、眼差しの深い男性が好きである。さぁ、これは困ったぞーと思いながら見ていた。
さて、彼女は、やがて、夫の段取りによって、スミスに再会する。「ずっと、君を想っていた」とスミスは言う。けれども、ここで彼女ははっきりと悟るのである。彼女の思い出の中で輝き続けていたスミスは、もう、いないのだと。目の前にいるのは、自分を捨てて去っていった、無責任で色あせた男性だ。それに比較して、自分の人生をまるごと引き受けてくれた夫の愛情の、何と確かで力強いことか、と。そう、そう、それでいい、と、私は思わず頷いていた。自然の中で育まれた彼女の感性は、健全である。
あたりまえの事だけれど、人はもともと、豊かな自然の中、自然と一体となって生きていたのだな、と、改めて思った。帰り道、爽やかな気持ちになれる作品だと思う。
お勧め度★★★★☆]]>
プロデューサーズ
http://yukarian.exblog.jp/4886581/
2006-04-20T23:32:00+09:00
2007-04-14T23:37:55+09:00
2006-06-01T23:45:57+09:00
yukarian1
映画
出演 ネイサン・レイン 、マシュー・ブロデリック 、ユマ・サーマン 、ウィル・フェレル 、ゲイリー・ビーチ
底抜けに明るい、ミュージカル喜劇。一番印象に残っているのは、白髪のお婆さんが大勢出てきて踊るタップダンスだ。歩行器を使って踊るタップダンスを初めて見た。笑いは、漫画的で解りやすく、大げさで、アメリカ的である。ただ、惜しいのは、笑いの質が、かなり古い。時々、笑わせようとする意図があまりに明白で、背筋がスッと寒くなることがあった。でも、一緒に行った、寅さんが好きな夫は、大喜びしていたので、年配の男性向きかも。
お勧め度★★★☆☆
]]>
ブロークバック・マウンテン
http://yukarian.exblog.jp/4376331/
2006-04-11T23:26:00+09:00
2006-05-03T22:09:06+09:00
2006-04-11T23:26:41+09:00
yukarian1
映画
製作総指揮 ラリー・マクマートリー 、ウィリアム・ポーラッド 、マイケル・コスティガン 、マイケル・ハウスマン
原作 アニー・プルー
脚本 ラリー・マクマートリー 、ダイアナ・オサナ
音楽 グスターボ・サンタオラヤ
出演 ヒース・レジャー 、ジェイク・ギレンホール 、ミシェル・ウィリアムズ 、アン・ハサウェイ 、ランディ・クエイド
家族全員で見に行ったのは、失敗でありました。帰り道、なぜか無口な夫と息子たち。も、もしかして、ゲイに目覚めてしまったのかしら・・・。恐るおそる尋ねてみると、息子たちは「あんまり好みの映画じゃなかった」「暗かった」。夫は、不機嫌に「もう、こういう映画には誘わないでください」とキッパリ。でも私は面白かったよ、とは言えずに、一緒に黙り込むワタクシ。ああ、1人で見に来ればよかった、と思ったのでした。
男性である自分が、男性を愛してしまう・・。そこには、私が想像していたよりもずっと厳しい現実が待っていた。元妻に2人の関係を言い当てられた時の狼狽と逆上ぶり。キリスト教の根付いたこの国では、同性を愛してしまう事は、根源的な罪であり、人としての恥なのである。
けれども、私はこの映画を見る限り、男性の恋人同士には、男女の恋人にない良さがたくさんあると思った。男女のカップルは、お互いの足りない部分を補い合うような関係だけれど、男性同士のカップルには、1+1が2ではなく、3にパワーアップするような力強さがある。2人の関係は対等で、社会的に認知されない分、純粋だ。
「一緒に暮らしたい」という夢を持ちながら、ついに叶わなかった2人。「永遠に一緒だよ」と死んだ恋人のシャツに自分のシャツを重ねてハンガーにかける。誰にも知られず、胸の中でひっそりと、彼は死ぬまで恋人のことを想い続けるのだろう。たとえ相手が男でも、女でも、こんなに愛せる相手に出会えたら、きっと幸せなのだ。
お勧め度★★★★☆
]]>
THE 有頂天ホテル
http://yukarian.exblog.jp/4238559/
2006-03-08T18:44:17+09:00
2006-03-14T19:13:37+09:00
2006-03-08T18:44:17+09:00
yukarian1
映画
脚本 三谷幸喜
音楽 本間勇輔
出演 役所広司 、松たか子 、佐藤浩市 、香取慎吾 、篠原涼子
緊張感や生真面目さの中にある「可笑しさ」。深刻な場面も、見方を変えたら、こんなに可笑しい。マジメで一生懸命な故に、滑稽な登場人物たち。でも、彼らの傍らには、いつも誰かの温かい眼差しがある。 権威を笑い飛ばし、深刻さを笑い飛ばし、ちょっと変な人のことも「いい味だしてるね」と笑う。三谷幸喜の笑いは、誰にでも温かい。プレッシャーに負けずに、自分のしたいことを自由にやってしまおう!というメッセージが伝わる作品だ。前作の「笑いの大学」に比べると、深みがない感もあるけれど、元気がない時には肩をポンとたたいてもらえるような作品だな、と思った。
お勧め度★★★☆☆
]]>
ナルニア国物語
http://yukarian.exblog.jp/4228516/
2006-03-06T00:17:46+09:00
2006-03-14T19:17:34+09:00
2006-03-06T00:17:47+09:00
yukarian1
映画
製作総指揮 アンドリュー・アダムソン 、ペリー・ムーア 、フィリップ・ステュアー
原作 C・S・ルイス
脚本 アンドリュー・アダムソン 、クリストファー・マルクス 、スティーヴン・マクフィーリー 、アン・ピーコック
音楽 ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
出演 ウィリアム・モーズリー 、アナ・ポップルウェル 、スキャンダー・ケインズ 、ジョージー・ヘンリー 、ティルダ・スウィントン
ディズニーらしい、大人も子供も楽しめる、ファンタジー映画の秀作、と言ったらいいだろうか。見終わると、教科書を読んだような、危なげのない心地よさがある。ナルニアという不思議な国で冒険する、4人の兄弟姉妹が主人公。子役さんたちは皆上手だけれど、特に末の妹が表情豊かで可愛らしく、演技力も素晴らしいと思った。登場人物たちは、人も動物達も、それぞれに個性的。CGの動物たちは、まるで本物の動物のような動きをしながら、人間の言葉を喋るときは、人がのり移ったかのような複雑な表情を見せる。それは、伝統的なディズニーアニメにも通じるところがあって、思わず「ディズニーっぽいな」と感じてしまう。ほのぼの系のビーバーの夫婦も、凄みのある狼もいいが、圧巻はやはりライオンのアスランだ。思慮深くて、勇敢で、優しく、時にちょっとだけ弱さも見せ、さらには野獣らしい獰猛さも持っている。こんな役柄は、ライオンだからできるのであって、人間には到底務まらないだろう。ラストの、4人がナルニアから帰った後、衣装扉が少し開いて、ライオンが吼える声が聞こえるという場面が好きだ。
お勧め度★★★★☆]]>
キングコング
http://yukarian.exblog.jp/4107827/
2006-02-02T23:12:00+09:00
2006-03-14T19:41:04+09:00
2006-02-02T23:12:20+09:00
yukarian1
映画
脚本 ピーター・ジャクソン 、フラン・ウォルシュ 、フィリッパ・ボウエン
音楽 ジェームズ・ニュートン・ハワード
出演 ナオミ・ワッツ 、ジャック・ブラック 、エイドリアン・ブロディ 、トーマス・クレッチマン 、コリン・ハンクス
こんなに泣いてしまうなんて! ハンカチを1枚しか持っていかなかったのが、ほんとに不覚だったのでした。キングコングは過去何作も作られているが、私にとって、これが初めてのキングコング体験。いろいろな要素の詰まった作品だけれど、最終的にはコングとアンの恋物語なのだと思う。よくある、ペットと人の関係にも似ているが、言葉を媒介としない意思疎通によって出来上がった結びつきは、強固である。人間同士は、裏切ったり、心変わりしたりもするが、アンとコングには、絶対的な信頼関係がある。ただ、コングがペットと違うのは、当初アンがコングの住む世界に入り込んだために、動物の立場のコングが常にアンを庇護している点だ。最初こそ、コングを怖がるアンだが、恐竜の攻撃から何度もコングに救われ、いつしかコングの手のひらの中で安心して眠るようになる。私は、このシーンが一番好きだ。
さらに、コングや恐竜達のリアルさ!CG技術の最先端を見たような気がする。首が長い草食恐竜の巨体が、物凄いスピードで動くのは、物凄すぎる迫力だ。映画館では静かに座っていなければいけないと、幼い頃に父に教わったのに、何度も「わぁ!」と声をあげてしまった。
恐竜に負けず個性的だったのが、アンを騙して、謎の無人島に映画を撮りに行く撮影団の監督さんだ。巨大生物に追われて、命がけで逃げる最中も、撮影機材を手放さず、汗だくになりながら恐竜にカメラを向け続ける彼は、報道カメラマンの鏡!と言いたいけれど、可笑しさが漂う。カメラが壊れると、彼はコングを生け捕りにしてニューヨークへ運び、見世物にすることを思いつく。この発想力と行動力。ちょっとあくどいけれど、アンの恋人の、どこか線の細い印象の脚本家と比べたら、監督の方が男性として魅力がある、と思うのは私だけだろうか。
同監督の「ロード・オブ・ザ・リング」より、私はこちらの方がずっと好きである。また、恋愛物語として見ても、「オペラ座の怪人」と同じくらい感動できる。ファンタジー好きな方にも、恋愛映画が好きな方にも、そして怪獣映画ファンにも、お勧めしたい作品です。
お勧め度★★★★★]]>
灯台守の恋
http://yukarian.exblog.jp/3774164/
2005-11-15T01:06:29+09:00
2005-11-16T22:09:42+09:00
2005-11-15T01:04:32+09:00
yukarian1
映画
脚本 フィリップ・リオレ 、エマニュエル・クールコル 、クリスチャン・シニジェ 、クロード・ファラルド
音楽 ニコラ・ピオヴァーニ
出演 サンドリーヌ・ボネール 、フィリップ・トレトン 、グレゴリ・デランジェール 、エミリー・ドゥケンヌ 、マルティーヌ・サルセイ
1960年代のフランス。都会から小さな村へ灯台守としてやってきた、元兵士の青年は、地元の1人の灯台守の妻と愛し合うようになる。淡々と静かな日常、田舎ののどかな風景。そんな中で、灯台に打ち寄せる波と、許されない恋心を抱く二人の心中だけが、狂おしく激しい。いつしか、2人の恋は、周囲の人々に知れることとなる。彼女の夫にも・・。しかし、すでに夫と青年の間には友情が芽生えており、夫は苦悩の末に、青年を許すのだ。妻は青年との間にできた子供を身ごもり、夫は自分の子ではないと知りながら、子供を溺愛するのである。
都会からやってきた長身で知的な青年と、実直だが風采はあがらない夫。最初は、青年が断然素敵に見えるのだが、物語が進むにつれて、夫の愛情の深さに心を打たれる。男性とは、こういう愛し方ができるものなのだな、と感動した。恋は、突然にやってくる嵐のようなもの。しかし、嵐に翻弄される船を導いて、いつも変わらない光で海を照らす灯台のように、本物の灯台守だった夫の愛情が勝っていたように、私は感じた。
お勧め度★★★★☆]]>
四月の雪
http://yukarian.exblog.jp/3740660/
2005-11-07T23:35:37+09:00
2005-11-16T22:10:06+09:00
2005-11-07T23:35:24+09:00
yukarian1
映画
製作総指揮 キム・ドンジュ 、ペ・ヨンク
脚本 ホ・ジノ 、シン・ジュンホ
音楽 チョ・ソンウ
出演 ペ・ヨンジュン 、ソン・イェジン 、イム・サンヒョ 、リュ・スンス
韓国映画を2本続けて見た。比較すると、ヨンさまファンの私でも、残念ながら「私の頭の中の消しゴム」の方に軍配を上げざるを得ない。もちろん、それはヨンさまのせいではない。脚本がよろしくないのだ。まず、純愛というわりに、恋心の高まりがあまり感じられないうちに、2人が男女の関係になってしまうのが不満である。登場人物の誰の心情にも感情移入できなかった。また、好みの問題もあるだろうが、2人の住む集合住宅も、病院も、ヨンさまが行く飲み屋さんも、何だかうらぶれている。「不倫の恋」を描くには、あまりにも生活感がありすぎて、もの悲しいかんじがしてしまう。「冬のソナタ」の都会的でロマンチックなイメージとは対照的だ。ヨンさまは素敵なのに、作品に恵まれないのが残念。しかし、私の両隣のシートの女性は、泣いておられた。きっと私の100倍くらい、ヨンさまファンなのだろう。
お勧め度★★★☆☆
]]>
私の頭の中の消しゴム
http://yukarian.exblog.jp/3725330/
2005-11-04T22:21:00+09:00
2006-11-11T23:02:59+09:00
2005-11-04T22:20:00+09:00
yukarian1
映画
脚本 イ・ジェハン
出演 チョン・ウソン 、ソン・イェジン 、ペク・チョンハク
女性だったら誰でも、こんな男性に愛されてみたいと思うだろう。私も、ヒロインの恋人役チョン・ウソンの逞しさ、ワイルドさ、力強さに、うーんカッコ良すぎる・・と唸ってしまった。恋人であり妻になるソン・イェジンを軽々と抱え上げるシーンが、幾度も出てくる。両手で抱き上げて、足でドアを閉めるシーンなんて、目がハートの形になりそうだ。韓国の男優さんは身体を鍛えているなぁ、と感心した。腕力があるだけでなく、彼が演じるのは、包容力があり、いつも彼女を優しく見つめる、理想的な恋人だ。後半は、ヒロインは若年性アルツハイマーになってしまい、涙なくしては見られない悲恋のストーリになる。久しぶりに、ハンカチがびっしょりになるくらい泣いてしまった。
メリーゴーランドのように、カメラを軸にして比較的速いスピードで場面が動くことが、私が記憶する限り2回あった。このカメラワークは、ゴンドラに乗っているような不安定な、切ない気分を演出してるのだろうか。妻の昔の恋人をチョン・ウソンが完膚なきまでに叩きのめすシーンには、ちょっと違和感を覚えたけれど、この激しさ、韓国の人にとってはさほど不自然ではないのかもしれない。また、嫌がる夫に「(彼の)母親を家に迎え入れるべきだ」と言い続けるソン・イェジンに、儒教が根付いたお国柄を感じた。
お勧め度★★★★☆
]]>
シンデレラマン
http://yukarian.exblog.jp/3696151/
2005-10-29T23:17:13+09:00
2005-11-16T22:10:51+09:00
2005-10-29T23:15:46+09:00
yukarian1
映画
製作総指揮 トッド・ハロウェル
脚本 アキヴァ・ゴールズマン 、クリフ・ホリングワース
音楽 トーマス・ニューマン
出演 ラッセル・クロウ 、レネー・ゼルウィガー 、ポール・ジアマッティ 、クレイグ・ビアーコ 、ブルース・マッギル
実話なのだそうである。世界恐慌の只中、貧しい元ボクサーが、チャンピオンと対戦するチャンスを与えられる。選手としての長いブランクや年齢的なハンディ。しかし、彼は集まった記者達に言う。「ミルクのために戦う」と。
ボクシングの試合のシーンの迫力は、手に汗を握るなんてレベルではなく、時には正視できないほど。父親としての彼の溢れるような愛情は素晴らしいけれど、それにしても、肉体を酷使して家族を守る彼の姿に、私は感動と辛さと、半分ずつ感じてしまった。
いつも彼に寄り添う妻の、はにかむような笑顔が心に残る。私も見習いたいものだ・・と、ほんのちょっとだけ、思った。
お勧め度★★★★☆]]>
SIMUNYE
http://yukarian.exblog.jp/3585659/
2005-10-07T13:24:55+09:00
2005-10-07T13:24:06+09:00
2005-10-07T13:24:06+09:00
yukarian1
音楽
南アフリカのゴスペル聖歌隊「SDASA」と、イギリスのルネッサンス聖歌隊「イ・ファジョリーニ」、2つのコーラス・グループによる共演・共作。遠く隔たれた土地、全く違った文化の中で育まれた2つの合唱団の融合が生み出すのは、自由で、躍動的な音楽だ。
楽曲のほとんどは宗教音楽である。2つのグループのメンバーが一緒になって、独自の発声法のままに歌い上げる神への賛歌は、ゴシック建築の教会から、海を渡り、アフリカの大地を吹き抜ける風のようなダイナミックさを感じる。繊細にして大胆。私がどんな精神状態のときでも寄り添ってくれる、大切な1枚だ。(1997年 南アフリカにて録音)]]>
チャーリーとチョコレート工場
http://yukarian.exblog.jp/3492998/
2005-09-19T15:34:49+09:00
2006-03-14T15:01:03+09:00
2005-09-19T15:34:53+09:00
yukarian1
映画
製作総指揮 マイケル・シーゲル[製作] 、ブルース・バーマン 、グレアム・バーク 、フェリシティ・ダール 、パトリック・マコーミック
原作 ロアルド・ダール
脚本 ジョン・オーガスト
音楽 ダニー・エルフマン
出演 ジョニー・デップ 、フレディ・ハイモア 、デヴィッド・ケリー 、ヘレナ・ボナム=カーター 、ノア・テイラー
チョコレート工場の中は、ヘンゼルとグレーテルのお菓子の家を遥かに超える、甘い甘い異次元の世界が広がっている。それは、ポップでメタリックでクレイジーで・・・と言葉を連ねてみても、まだ足りない。日常の周波数を超える電波、鍵盤と鍵盤の間の音を出すピアノ・・・。こんなふうに想像力を極彩色に表現できる才能に、ただ、ただ感嘆してしまう。特に、私が気に入ったのは、ウンパ・ルンパという、キュートな小人のオジサマたちだ。歌いながら踊る、オジサマたちの、不思議なノリは、ほんとうに素敵。工場に招待される子供達は、それぞれに違った家庭環境で育ち、憎らしいくらい個性的なのだが、この不思議な空間に一歩足を踏み入れると、工場の中の超日常的な価値観に強い力でに巻き込まれていくのが、痛快だ。
お勧め度★★★★☆
]]>
七人の弔
http://yukarian.exblog.jp/3334769/
2005-08-21T00:52:00+09:00
2007-04-14T23:17:50+09:00
2005-08-21T00:52:08+09:00
yukarian1
映画
脚本 ダンカン
音楽 松谷卓
出演 ダンカン 、渡辺いっけい 、高橋ひとみ 、いしのようこ 、山崎一
この映画を見ているほとんどの時間、私が感じていたのは「怒り」だった。本気で不愉快な気分になれる映画である。8組の家族が、合同キャンプに参加する。この8組の家族に共通しているのは、どの家庭でも児童虐待を行っていることだ。実は、親達は、子供の臓器売買をするためにキャンプに参加している、という衝撃的なストーリーである。
親達は、これでもかと、大人のエゴ、大人の醜さを見せてくれる。見ていて辛くなってくる。怒りがこみ上げてくる。これほど嫌な気持ちになるのは、この映画にそれだけの真実味があり、そんな人間もいるだろうと思わせるだけの説得力があるからだ。たぶん、これから先もずっと記憶に残る映画になるだろうと思った。映画を見てこんな気分になったのは、「オールド・ボーイ」を見て以来である。舞台は山の中のキャンプ場なので、セットも何もない。それでも、しっかりした脚本があれば、これだけ見ごたえのある作品ができるのだと思った。ダンカンの監督第1作とのことだが、次回作が今から楽しみだ。
映画館を出てくる他の観客達を見ていると、どの顔にも表情がなかった。私も、しばらくは舌がもつれて、ちゃんと話ができなかった。楽しい映画でも、感動作でもないが、ぜひ多くの人に見て欲しいと思う。
お勧め度 ★★★★☆]]>
ミュージカル/WE WILL ROCK YOU
http://yukarian.exblog.jp/3324512/
2005-08-19T01:41:15+09:00
2005-08-20T21:09:54+09:00
2005-08-19T01:41:27+09:00
yukarian1
音楽
私の周りには、たくさんのクイーンファンがいた。私は、クイーンが来日する度に、友達と日本武道館へ、西武球場へ、ライブを聴きに行った。ステージをところ狭しと走り回るフレディー。スティックを回しながら、汗を飛ばしてドラムを叩くロジャー。高音になるとギターを縦に構えるブライアン。いつも静かに笑っているようなジョン。彼らの思い出は、私の青春に繋がっている。
さて、前置きが長くなったが、このミュージカルは、クイーンの数々のヒットナンバーを、軽快な劇の中に組み込んだものだ。設定は未来の世界で、音楽は全てコンピューターによって作られ、人による生の演奏は禁止されているという。そんな中、本当の音楽、本当の楽器求めて彷徨う若者達の物語だ。しかし、この際、劇の内容はどうでも良いのである。一曲目の「ラジオ・ガ・ガ」のイントロが流れてきた時に、もう、私の目は潤んでしまった。フレディー亡き後、こうしてクイーンの音楽を生演奏で聞く日が来ようとは・・・。フレディー以外の人がクイーンの楽曲を歌うことには、若干の抵抗があったのだが、いざ演奏が始まってみると、そんな不安も吹き飛んでしまった。出演者達は、実にのびのびと、フレディーの真似をすることなく、自由に歌っている。女性が歌うのも、意外に良いので、ビックリした。
むしろ気になったのは、ボーカルではなくて、リードギター。音色をブライアンのギターになまじ似せているために、かえって重さが気になった。ブライアンのギターは、羽のように軽いピッチで音が動くのだ。しかし、ブライアンほどの弾き手は、そうそういないのだから、そんなことで文句を言ってはいけない、と気を取り直す。
会場を見渡すと、かつて私と一緒にライブ会場に赴いていたくらいの年齢層(いわゆる中年と言ってよい)が3分の2、あとの3分の1は若いカップルなどだった。つまり、客席の3分の2は、私と同じように、フレディーの歌声を愛していた人達だと思うのだが、皆、温かく出演者達の歌を受け入れていた。劇のジョークにも反応が良く、客席とステージの一体感がある。フレディーの思い出で、会場が1つになっているような、不思議な親しみを感じた。
]]>
https://www.excite.co.jp/
https://www.exblog.jp/
https://ssl2.excite.co.jp/